猟犬の仔犬の育て方〜生後8ヶ月くらいまで〜

こちらの記事も合わせてご覧ください。

仔犬をお迎えしてから1週間も経てば、ある程度、慣れてきている頃だと思います。

まだ慣れていないようでも、心配することはありません。

余程、家族や兄弟たち、ブリーダー(繁殖業者)の方たちとの生活が楽しかったのでしょうが

犬は人間よりも環境に慣れるのが早いので、時間が解決してくれることだと思います。

今回は、猟犬の生後8ヶ月くらいまでの育て方、飼育の仕方をご紹介します。

猟犬の生後8ヶ月は人間で換算すると何歳くらい?

犬種や大きさによって、また獣医さんによっても変わりますが

人間で換算すると大体12歳くらい。

小学校6年生くらいといってもいいでしょう。

これから犬に対して何かしらの判断をする時

月齢や年齢を一つの判断基準にすることもいいと思います。

生後6ヶ月であれば、人間で換算すると大体10歳。

生後4ヶ月であれば、人間で換算すると大体8歳くらいなので、小学2年生くらいといったところでしょうか?

小学2年生くらいというと、ある程度は1人で行くことができ、帰ってくることができる年齢。

犬もそのくらいと考えていいと思います。

小学6年生ともなれば、分からなければ人に聞いて行ったり、道に迷っても人に聞いて

帰ったりすることができるでしょう。

中には出来ない子もいますが、それは犬だって同じ。

中学生にもなれば、1人でバスや電車に乗って遊びに行ったり、習い事に行ったりできるように

犬だって遠くに行っても帰ってくることができます。

ですがそれは親が子供に行き方や帰り方を教えてあげるように、あなたが犬に教えなければなりません。

猟犬のエサは何を与えたらいい?

機会があれば、別の項でこのことだけ掘り下げて触れたいところですが

簡潔にいいますと、ドッグフードの方がコントロールしやすいです。

中には猟師飯とでも言うべき、イノシシの肉や魚のアラ、鶏頭

野菜などを煮詰めてちゃんこ鍋を作り

タッパに小分けして与えてる方もいらっしゃいますが

なかなかそういった時間を取れる方は少ないです。

良質なドッグフードは栄養価も高く、バランスもよく、食いもいいので

筆者はずっとヒルズのサイエンスダイエットを与えています。

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毎日同じものを与えることで、体調の変化が分かります。

犬用のイノシシの肉は無限に手に入るので、イノシシの肉を増やし、ドッグフードの量を大幅に減らして

費用を軽減させようと試みたことがありますが、結論からいうと体調を壊しました。

そういったことから、イノシシの肉はオヤツ程度に留めておいています。

イノシシの肉は家に持ち帰ってボイルして冷凍庫で保存し、与える分だけ解凍しています。

イノシシの解体中に出た切れ端などは、その場で生で与えています。

結構食いがいいので、ついつい多く与えてしまいがちなので、体調を見ながら与えるようにしてください。

イノシシの肉、特に生肉を与え、味を覚えさせることで、自分の追うべき獲物はイノシシであることを

認識させることができます。

猟犬の散歩はどのくらいした方がいい?

犬種や個体差によりますが、すでに散歩に慣れている頃だと思います。

筆者は1回あたり30分以上を1日2〜3回しています。

時間が取れる時であれば、1時間以上することもあります。

散歩の仕方については、前回の記事で触れていますので

そちらの方を参考にしていただきたいのですが

この頃は、いろんなものが真新しく、いろいろと興味が湧くのでしょう。

とにかく散歩に行きたがります。

人間にとって30分の散歩はなかなか大変なものですが、猟犬にとっては準備運動が終わった程度。

ドッグランなど、環境が許すのであれば放してもいいでしょうし

私有地などのクローズドコースで思いっきり走らせることもいいでしょう。

適度な運動が反射神経を作り、その後のイノシシとの駆け引きにもつながりますので

一つの区切りとして、まずはデビューまでは、しっかり散歩をすることが大事です。

ですが、それがずっと続くわけではありません。

犬種や個体によりますが、2歳ほどにでもなれば落ち着きを見せ、散歩要求も減ることになると思います。

猟犬には必ず覚えさせておかなければならないこと

それはズバリ呼び戻しです。

遠くに離れていても、呼ぶ声や笛で戻って来させることを覚えさせなければなりません。

これを完璧とまでは言えないにしても、ほぼマスターしなければ山で放すことは出来ません。

今はGPSがあるので、ある程度の位置は把握できるのですが、猟犬の回収に時間がかかると猟果は落ちますし

何より大切な猟犬のロストにつながります。

筆者も何度かロストしそうになったことがありますが、何だかんだ言いながらも最終的には帰ってきます。

理性よりも猟欲が大幅に上回った時に、その傾向が強くなります。

呼び戻しをマスターしよう!

猟師によってそれぞれ違いますし、犬種や個体によって違いますので一概にこうとは言えませんが

3つ例を挙げますので、その中からご自身にあったやり方を試し、繰り返し行なって訓練をしてください。

1、食事のたびに笛を吹く

これは80歳(今年81歳)の現役勢子さんに教えてもらったやり方です。

筆者の自宅は田舎なのですが周りに住宅があり、迷惑になるのでやりませんでしたが

笛の音が聞こえるといいことがある。ということを教えるといったニュアンスは伝わるかと思います。

2、常日頃からマテ、コイを教える

これは筆者のやり方です。

ドッグフードを与える際もオヤツを与える際も、散歩中リードを放して呼ぶ際も、マテやコイを言っていました。

で、当然、来ると褒めてご褒美をやるといったことの繰り返し。

散歩中、リードを放せる場所は限られていますが、可能であれば、やってみてもいいかもしれません。

マテ、コイの意味が分かってきたら、コイと笛は同じ意味だということを教えるだけです。

とにかくコイや呼び戻しで戻ってきたら、オーバーなくらい褒めることが大事です。

 

あと、マテの教え方なんですが、マテをさせられている時間は

犬にとって苦痛であることを理解しておく必要があります。

待つことを強要し、そうさせることで人間は満足しますが、犬にとっては言わばペナルティーみたいなもの。

ですが、本当に待って欲しいときにマテの一声で待たせたい。

そうするには、待っておいた方がいいというように教えることが大事です。

「マテ」と言って、待ってる間にオヤツをあげる。

待てば待つほど、オヤツをもらえる。

こうやって、マテばいいことがあるということを繰り返し教え、マスターしたら徐々にオヤツをなくし

「マテ」で待たせたあと、そんなに時間を空けずに「ヨシ」と言ってドッグフードを食べさせるように

すると、バッチリ覚えさせることができます。

3、わざと行方不明にさせる

半ば強引な力技といっても過言ではないですが、筆者はこれも併用して覚えさせました。

気づいたら親方がいない、先導犬もいない。

臭いはまだうまく取れないので、右往左往している時に笛を吹く。

笛の吹く方に行くと親方がいると認識させます。

これはかなり効果がありましたが、いきなりこれからやるとロストしかねませんから

1や2などである程度、笛を覚えさせてからやると効果的です。

生き物や動く物に興味が出る頃

ワクチン接種後は、ほぼ毎日のように散歩をしていることでしょう。

最初は散歩を嫌がっていたかもしれませんが、この頃にもなると自分から積極的に行きたくなる頃。

スズメやハト、ノネコなどに興味を持ち、時にリードを引っ張ることもあるでしょう。

本当は怒りたいところなのですが、怒ると猟欲の低下に繋がるといった考えをお持ちの方もいらっしゃいますし

怒らないと、猟場でトリやノネコを追いかけてしまうことになるといった考えをお持ちの方もいらっしゃいます。

これはご自身が判断したらよろしいかと思います。

ちなみに筆者は、相手するな!程度で怒るというより、注意にとどめておいています。

1人前の猟犬にでもなれば、少々怒ったところで猟欲は低下しないものですが

仔犬のうちにあまりに怒りすぎて、猟欲が低下してしまうことが一番厄介なので。

ノネコは猟犬にとって、逃げるだけのイージーな獲物です。

ついついノネコを追いかけてしまうので、80歳の現役勢子さんは対策として自ら猫を飼い

猟犬に猫は敵ではないことを教えました。

当然、家では犬、猫ともに仲良くしているようですが、猟場でノネコを見つけると必ず追いかけてしまいます。

ですがこの記事の通り、ノネコを追いかけてしまっても、イノシシを見つければ

そちらへシフトチェンジすればいいかと思い、筆者は特に何もすることなくそうしています。

愛玩犬としても愛される猟犬を目指そう!

賛否両論あることだと思いますが、筆者は事あるごとに猟犬は愛玩犬の延長であるべきだ

ということを訴えています。

というのも通常の猟期は、11月15日〜2月15日までの3ヶ月間しかありません。

※北海道を除く本州以南

1年のうち、3ヶ月間のみ猟犬として活動するということは、9ヶ月間は愛玩犬ということになります。

そういったことから、こちらの項でも触れましたが、これからの猟犬のトレンドは

人馴れ、飼い犬馴れさせ、地域住民の方からも愛される猟犬を目指すべきだと考えます。

筆者は10月〜翌年4月まで有害鳥獣駆除をするので、約7ヶ月間、狩猟、有害駆除をすることになります。

1年の半分以上は猟犬として活動するのですが、実際は週末のみ。

1日単位で換算すると、猟犬としての出動日数は約50日(回)程度。

残りの300日以上は愛玩犬として生活しています。

他の犬が自分のテリトリーに入ろうとすると吠える側面もありますが

散歩中に他のワンちゃんと会っても吠えることはありませんし、もちろん人間に対してもフレンドリーです。

また、猟犬にとっては必要ではないオテ、オカワリ、フセなどを教えることによって家族からの印象もよく

散歩などを手伝ってくれることだと思います。

ちなみに筆者はゴロンと言うと、ゴロンと寝るようにしつけています。

なぜかというと、爪切りや耳掃除、歯磨きをするときにやりやすいからです。

こちらの“ワンちゃんにぼし”は犬用のにぼしなので

安心してご褒美として与えることができます。

筆者はお得用の大容量のものを購入していますが、少量パックもありますので

amazonで検索してみてもいいかもしれません。

どこでも触れるようにさせよう!

先ほども少し触れましたが、爪切りや耳掃除、歯磨きは簡単にはさせてくれません。

ですが、触らせることがメリットと犬が感じれば、それは容易になります。

最初は嫌がっていても、少し触ってオヤツ、少し触ってオヤツを繰り返していけば

次第に触らせてくれるようになります。

オヤツばかりあげると栄養が偏ってしまうので、ドッグフードを1粒ずつ与えてもいいでしょう。

筆者はこちらを使用して歯磨きをしています。

最初は、少し歯を触らせてもらったらオヤツ、少し歯を触らせてもらったらオヤツを繰り返し

少しずつ時間を長くします。

歯を磨いているつもりでも食べかすが歯に残りますが、あまり気にしなくていいと思います。

その内しっかりできるようになりますから。

犬の口の中に手を入れることで、手は危険なものではないという認識が生まれます。

そういったことの繰り返しが、咬傷事故を防ぐことにもつながります。

いよいよ山入れ訓練

すでにある程度、呼び戻しはマスターしていることだと思います。

呼び戻しが不十分の場合は

まずは呼び戻しを完璧とまでは言えないでも、ある程度マスターしてからにしましょう。

最初はリードをつけたまま登山道など、ある程度しっかりした道を選ぶといいでしょう。

飼い主や先導犬にとっては何てことない段差でも、仔犬にとっては大きな壁になることも多々あります。

特に登山道などがない場合は、けもの道などなるべく道になってるところを歩きましょう。

他の人やイノシシなどがいないのであれば、リードから放してもいいですが

ぶっ飛んで見失うようであれば注意が必要です。

山を歩くことと、呼び戻しが目的ですが

イノシシやシカなど、自分が取るべき臭いを本能的に知っている場合は

臭いを取って、あちこちウロウロすることがあります。

そのままどこかへ行ってしまう恐れがある場合は、注意が必要です。

箱罠にかかったイノシシやシカにあてさせてもらおう!

猟友会の先輩猟師にお願いしておき、箱罠にかかったら、あてさせてもらいましょう。

吠えたなら合格です。

もし吠えなかったら、原因を考えましょう。

1、月齢がまだ若い

5〜6ヶ月ではまだ早いです。

逆に1歳になっても吠えなければ遅いです。

2、意味が分かっていない

吠えなければいけないという意味が分かっていません。

この場合は、先導犬につけるか、飼い主が吠えてみせることで解決します。

病気や体調不良に気をつけよう!

この頃にもなれば、ある程度、体調も安定してくる頃ですが

外飼いをしている場合、梅雨など雨が続くと便がゆるくなることがあります。

下痢までいかなければ、特に投薬する必要はないですが、早めに対処できるよう

下痢止めや整腸剤などを常備しておくといいでしょう。

こちらの記事で詳しく触れていますので、合わせてご覧ください。

犬種や個体、症状にもよりますが、ディアバスターとビオイムバスターの同時投与がオススメです。

あと、怪我をした時などに備えて、イソジンと抗生物質を常備しておくといいです。

これであれば、人間が怪我をした時でも使えます。

まとめ

いかがだったでしょうか?

猟犬を飼育する指南書というものがないので、シリーズ化させています。

中には当てはまらないこともあるでしょう。

それは私とあなたでは違いますし、猪犬といっても犬種や個体差がありますし、地域や狩猟スタイルが違います。

ですので、ご自身にあった部分だけをピックアップしてみてください。

それは子育てと同じ。

どれが正解、不正解だったかというのは、後からしか分かりません。

とりあえずやってみるのもいいですし、あえてやらないという選択肢もあります。

その判断の1つがこのハウツー狩猟やこのブログになっていただければ幸いです。

 

新米猟師よりより

狩猟歴3年目の兼業猟師で週末猟師。

元スキューバダイビングのインストラクターで潜水士。

前世はポリネシア人の漁師らしい。

YouTubeチャンネルJIMNY 4 LIFEにてJB64ジムニーの紹介動画

狩猟釣り(主にカヤックフィッシング)キャンプの映像を配信中。

ブログFacebookInstagramTwitterなどのSNSでも情報を配信。

夏はカヤックフィッシングキャンプ、秋口〜春先にかけては主にイノシシの有害駆除の様子を

自身のYouTubeチャンネルで配信。

だが、全く法律違反していないのに誰かが通報し、警察署へ呼び出され

そのことをYouTubeで言って、記事を書いたらバズる。

先日有料級の記事を書いたらえらく好評だったので、シリーズ化したいと思ってる。

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趣味はプロレス観戦。

好きなプロレスラーはケンドーカシンなどのマスクマンや、グレートムタなどの怪奇派レスラー。

 

猟犬カシン

令和元年11月22日生まれで今現在1歳8ヶ月のオス。

(2021年7月現在)

よくラブラドールレトリバーに間違えられるが

父に実猟系の紀州犬、母に日向犬を持つ純和犬。

名前はプロレスラーのケンドーカシンに由来する。

普段は人や飼い犬に対してフレンドリーな性格を持つが

イノシシを前にすると勇猛果敢に吠え立て突っ込み、場外乱闘を得意とする。

そのため常に生傷が絶えない。

今年(令和3年度)の活躍に期待。

YouTubeでのカシンの成長記はコチラ

 

猟犬見習いタイガー

令和3年2月2日生まれ。

(正式な誕生日は分からないが、大体このくらいだろうとしている)

保健所がかけた罠で捕獲され、殺処分のところを引き取り

猟犬見習いとして飼育、訓練中。

名前の由来は息子の意見を採用し、タイガーマスクからタイガーと命名。

だが、筆者は勝手にタイガージェットシンから由来と決めつけているが

第一希望であったブッチャーにしておけばよかったと後悔している面もある。

好き嫌いは全くなく、とにかく食欲旺盛。

スワレ、オテ、オカワリ、フセ、ゴロン、呼び戻しはほぼマスター。

来期(令和3年度)デビューの予定なので、箱罠にイノシシがかかり次第、単犬であててみたいと思っている。

YouTubeでのタイガーの成長記はコチラ

タイガー
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