おはようございます、よりよりです。
ある意味で今後の動向に注目したいニュース記事をご紹介します。
IT業の青電舎(岡山市中区祇園)と監視カメラ企画販売などのシステムエイ・ブイ(同市北区青江)は、田畑を荒らすイノシシやシカなどをAI(人工知能)内蔵のカメラで検知し、自動追尾しながら音や光で威嚇する獣害対策ロボットを共同開発した。特許出願済みで、2022年度中の発売を目指す。
カメラの映像にイノシシなどが映り込むと、AIが個体を認識して“ロックオン”。自動追尾して音波や光線を当てて追い払う。
音波を発生させる装置には、単側波帯伝送と呼ばれる無線分野の技術を応用した。ホースから水を噴射するように音波を直線的に飛ばすことができ、窓や壁に当たると反射して向こう側に響きにくい。田畑に設置して爆発音を出す既存の威嚇装置とは異なり、周辺民家への騒音被害を防げるという。
イノシシなどがいつ何頭現れたかを記録する機能もあり、ロボット導入の効果測定に生かしてもらう。
ロボットの仕組みは、ICT(情報通信技術)を活用して農作業を効率化する「スマート農業」などのシステムを開発している青電舎の堀潤也代表が考案。画像認識や音響装置のノウハウがあるシステムエイ・ブイの井関勇喜社長と知人だった縁で開発を持ち掛け、約1年がかりで試作機を仕上げた。
高梁市の協力を得て3月から、同市内で実証実験を行っている。今後は、自治体や農家向けに100万円程度で販売する計画。音や光に加え、生分解性プラスチックを使用した「バイオBB弾」を発射する威嚇装置の構想もある。
岡山県がまとめた野生鳥獣による農林水産物の被害額は2億6410万円(20年)で、イノシシとシカがほぼ半分を占める。堀代表は「獣は人を恐れるので、追尾機能で『狙われている』と感じさせることで威嚇効果が増す。高齢化や人口減で人によるけん制がしにくい中山間地域で役立つはず」。井関社長は「知能の高いサルなどにも応用できるよう改良していきたい」と話している。
AIやICT、IOTなどといった夢見る単語は、僕らが若い頃に憧れた
“NASAが開発した○○”に似ているような気がするのは僕だけでしょうか…?
というのも、僕は狩猟、主にイノシシの有害鳥獣駆除活動の様子をYouTubeで配信しているんですが
鳥獣被害軽減対策は大きく2つ。
1.フェンスや電気柵などで有害鳥獣から守る
2.狩猟、有害鳥獣駆除で頭数を調整する
この記事中のAIを駆使したロボットは、どちらかといえば1に当てはまりますが
100万円をかけてロボットを導入するより
フェンスや電気柵を設置する方が多いのではないでしょうか?
記事中では音波を出して追い払うとありますが、市販の野良猫撃退ツールでお分かりのように
効く個体もいれば効かない個体がいる可能性もありますし
『狙われている』と感じない個体も確実にいます。
これは僕が山でイノシシと直接生命のやりとりをして感じることです。
これよりも以前、このブログでもご紹介しましたがドローンやサーマルといった
最先端技術の方がまだ効果が高いと思いますね。
これらの技術はイノシシやシカなどの場所を特定し、捕獲までを想定していますから
上記で挙げた2にあたります。
話を戻しますと、仮に追い払いに成功したとしても
追い払った場所で繁殖させてしまい、さらに被害が拡大する恐れがあります。
ですので、イノシシ、シカによる被害が多く、適正頭数よりも多いのであれば
物理的に減らすしかないと思います。
今現在は、猟犬と猟銃を所持した猟師による有害鳥獣駆除と
くくり罠、箱罠による有害鳥獣駆除でイノシシを捕獲していますが
それ以外でとなると、僕はやはりドローンやサーマルといったところでしょうか。
しかしまだ実証実験にとどまっており、実用的ではありませんので
人力と犬力の2つに頼らざるを得ないというのが現状ですね。
僕的にはドローンでイノシシにピンポイントで空爆というのがいいんじゃないかなー
と思うんですが、さすがにそれはちょっと厳しいでしょうね。。。