これは2020年6月5日の朝日新聞の記事ですが、非常に興味深い記事ですのでご紹介させて頂きます。
日本犬の繁殖や血統登録を行う公益社団法人「日本犬保存会(日保)」の複数の幹部が、業者としての登録をしないまま犬の有償譲渡を繰り返していたことがわかった。日本犬の繁殖管理や指導を目的とする団体の幹部の間でも、こうしたルールが守られていない実態が明らかになった。
動物愛護法に基づけば、犬や猫などの動物を年2回または年2匹以上、販売したり取り次いだりする場合には都道府県などに第1種動物取扱業の登録をするよう義務づけられている。無登録で営業した場合には100万円以下の罰金を科す罰則もある。
無登録で犬の有償譲渡を行っていたと取材に証言したのは、日保の常任理事ら複数の幹部。
常任理事の男性は、複数のメスに2年に3回のペースで出産させているという。1度に生まれる子犬は2~4匹。取材に対し、「そのうち5、6割は売っている。登録をしている知人に、オークションで代わりに売ってもらうこともある」と話した。繁殖自体は販売目的ではないとする一方、無登録営業の自覚はあるという。
展覧会で犬の優劣を決める部門トップの男性は、シバイヌなど計7匹ほどのメスに繁殖させ、譲っているという。男性は取材に「『ただではもらえない』と言う人から1万~3万円の謝礼をもらうことはある」と有償での譲渡を認める一方で、「商売ではない」と話した。
環境省動物愛護管理室によると、「謝礼という名目であっても、金品を不特定多数から繰り返しもらっていれば、業と見なされ、違反を問われる場合がある」としている。
日保の井上実事務局長は今年2月の取材に、「これまでも注意喚起はしてきたが、(幹部の)調査をしないといけない」と話した。だが今月、調査について確認したところ、「答えることはない」と回答した。
日保は1928年に設立され、シバイヌや秋田犬など日本犬6犬種の血統書発行団体として知られる。「野放し」の無登録営業
繁殖業者やペットショップによる劣悪飼育などの問題を解消するため、2005年の動物愛護法改正で導入されたのが動物取扱業者(現第1種)の「登録制」だ。しかしこの制度が確実に機能しているとは言いがたく、無登録営業は実質的に野放し状態になっているという実態がある。
先にお伝えしますが
これらはあくまで新聞の記事とまとめサイトをご紹介しただけで僕の意見ではありません。
ですので、僕を叩くのはやめてください。
ただ気になるのは
環境省動物愛護管理室によると、「謝礼という名目であっても、金品を不特定多数から繰り返しもらっていれば、業と見なされ、違反を問われる場合がある」としている。
という一文。
僕の理解だと、譲り受けた側が謝礼としていくらか包むものと思っていましたが
その謝礼すら違反の可能性があるということですね。
記事によると、柴犬で1〜3万というと謝礼の範囲内に収まる気がするのですが
ポイントは“不特定多数から繰り返しもらっていれば、業と見なされる”というところでしょうね。
たまに言われるんですよ。
カシンファンの方から、カシンの子供が欲しいと。
僕も欲しいんですけどね。
でも5〜7匹くらい生まれるでしょ?
僕も含めて2匹くらいはどうにかなりますけど、あとの3〜5匹くらいは募集しないといけない。
募集が集まればいいですけど、もし集まらなかったら…
ということを考えると、迂闊に繁殖させれないんですよね。
ネットで募集かけて、もし全部引き取り手がいたとして、まず思うことが謝礼のこと。
記事中にもありますように
「ただではもらえない」という方は、少なからずいらっしゃるでしょうし
やっぱり最低かかった経費でもあるドッグフード代やミルク代、もしくは現物でも正直欲しいところですが
金品とありますから、ドッグフードやミルクの現物はダメですよね。
次に思うことは、譲り渡した後、もし先天性の何かが見つかった場合や
イノシシとやらない犬が出てきてしまった場合、どうするかということ。
当然、引き取った側は愛玩犬ではなく、“やる犬”前提で引き取って飼育するわけですから
もしやらなかった場合、申し訳なく思うからです。
その辺は僕の責任は及ばない範囲でしょうし、ノークレーム、ノーリターンで、ということが鉄則でしょうが
そうは言っても、引き取った側の気持ちを考えると納得できないもの。
それら全て内内でやれば問題ないでしょうが、どうしても面識のない方にお譲りする場合
ある一定のリスクが生じてしまうものなのです。
以上のことから、二の足を踏んでるところがあるのです。
こう書くと、実際そうやって種の保護に努めてらっしゃる方から叩かれそうですし
無登録営業をしようとしている!と飛躍して口撃されそうですが、全くそのつもりはありませんので…。
最近よく言葉尻だけを捕らえて、それが全てであるかのように人格攻撃されますから。。。