住宅街での緊急時の有害駆除で、ハンターが猟銃を取り上げられてしまうケース

B!

おはようございます、よりよりです。

今回ご紹介するニュースは以前、大々的に取り上げられたのでご存知の方も多いかと思いますが

その続編が報道されたので取り上げたいと思います。

長文ですが非常に興味深い内容ですので、頑張って読んでください。

近年、頻繁に報じられるようになった住宅街でのクマ出没。そんな時、行政の依頼を受け、駆除も含めた対応に当たるのが地元の「猟友会」のハンターたちだ。しかし“善意の第三者”であるはずのハンターたちには、「かわいそう」「残酷」といったバッシング、さらには法的責任を問われるケースもあることをご存知だろうか。

■「もっと正しい目で見て判断をしてもらいたい」

毎年、多くの目撃情報が寄せられる北海道の砂川市で30年以上にわたって保護や駆除などを担ってきた北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん(72)の場合も、銃が使えなくなってしまった。

発端となったのは、3年前に市の依頼でクマの駆除を行ったことだった。後に民家のある方向に射撃したとの指摘があり、翌年、道公安委員会によって銃の所持許可を取り消されてしまう。当時、たしかにクマの後方には数軒の民家があり、池上さんは“人や建物に銃弾が届く可能性がある場合は発砲してはならない”というルールを破ったことになる。

とはいえ、現場にいた市職員や警察官からは制止されることはなかったという。「最終的には引き金を引く我々が責任を負うというのはいいが、危険な場所に行っているハンターをその状態にしていて平気なのだろうか?警察には、もっと正しい目で見て判断をしてもらいたい」。

また、民家の下には高低差8メートルの斜面があったこともあり、池上さんは昨年5月、北海道を相手取り、処分の取り消しを求める行政訴訟を起こした。

代理人を務める中村憲昭氏弁護士は「砂川市には30人ほどの猟友会メンバーがいるが、そのうち市の要請で出動するのは鳥獣対策委員といって、熟練したハンターだけだが、そもそも民間のハンターが対応しているのは、他に適格者がいないからだ。警察が拳銃でクマを撃てと言われても撃てないし、当たったとしてもおそらくクマは倒せない」と話す。

「池上さんの場合、駆除そのものは成功し、現場でも何ら問題はなく終わっていた。捜査のきっかけは、同行した別のハンターの通報で、駆除行為から2カ月経ってのものだった。当初、刑事事件として取り調べが行われ、検察庁では処罰の必要性がないということで起訴はしなかったが、後になって公安委員会が“鉄砲を取り上げる”と言ってきた、特異な事件だ」。

道公安委員会は検察庁に送った処分意見の中で「危険を厭わず発砲して駆除しようとする癖がうかがえる」「状況判断を的確に行えない危険な者と評価せざるを得ない」「自己の技量を過信する自己中心的な考え方は非常に危険」と指摘していたという。

中村弁護士は「不適格者は免許所持の許可を与えるに値しないので、場合によっては許可を取り消さなければいけないこともある。ただ、そのためには理由が必要だ。しかしこれは非常に恣意的というか、処罰したいという意識ばかりが先走った意見だと感じている」と指摘。

また、自身も猟友会に所属するハンターでもあることから、「私は現地を見て、民家に銃弾が届く恐れはないと判断した」と断言する。

「弾丸が止まるような斜面、あるいは崖などがあれば撃っていいというのは教則本にも書いてある基本的な事柄だ。当時、ヒグマとの距離は16~18メートルという近距離だったし、ヒグマのいた斜面と、奥にある建物の高低差8メートルあった。しかし公安委員会は高低差を一切無視し、単に平面図だけで“射線の方向に建物がある”として猟銃所持許可を取り消した。それはさすがにおかしいということで裁判を起こした」。

今は現場で住民に注意喚起をするのみだという池上さん。中村弁護士は「狩猟や有害駆除をやるためには猟銃の所持許可だけでなく、狩猟許可も必要で、池上さんは狩猟許可の方は取り上げられていないし、違反の事由が認められなかったので取り上げないとの回答ももらっている。そういうこともあって、池上さんは見回りを今でも続けている」と説明した。

■猟友会に駆除を依頼するのは限界…

30年以上も有害駆除に協力してきた北海道猟友会新函館支部長の水島隆さん(68)は「クマが藪や林の中に入っていくわけですよね。警察官も自治体の職員も、そこまではついて来られませんから。だから最終的にはハンターの判断になるわけですし、暗黙の了解という形で対応してきた。でも、もう現地に行っても警察の判断がなければ我々は一切手出ししない、静観することにした。何かあれば、個人のハンターに責任が被さってくるということになるから」と明かす。

野生動物や地域における獣害問題も研究するどうぶつ科学コミュニケーターの大渕希郷氏は、「アメリカの方は、野生の管理をする、マネジメントするという考え方が非常に浸透しているのでうまくいっているのかと思う。日本だと、野生動物のリテラシーが、一般の方々含めてついていないし、放つとなると議論も呼ぶだろう。元々いたとは言え、新たに導入するとなると、新たな感染症の問題であるとか、色々考えなくてはいけないことが出てくると思う」と指摘。

また、兵庫県森林動物研究センター所長の梶光一氏は、ドイツではプロの狩猟者が駆除を担っているように、日本でもプロの組織づくりが必要ではないかと話している。

ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「開発によって自然が減っていった結果、野生動物も減り、ハンターの出番も多くはなかった。それが、過疎化が進んだことで、中山間地域で自然が猛威を振るうようになり、もはやボランティアのハンターさんたちに鳥獣駆除を任せる仕組み自体が破綻してきていると思う」と話す。

「昔はヒグマが札幌市内に現れるということはなかった。これは緑化政策の結果、山と市内が繋がってしまい、住宅街にまで動物が侵入してくるようになった。しかし周りには家があるので銃を撃てない。かといって警察が追いかけ回すのも危険だ。この“市街地での駆除”という、新たな問題が出てきているということだ。一方で、中村弁護士もおっしゃっていたように、警察は猟銃を撃つような訓練なんかしたこともないし、するつもりもないだろう。そもそも、そんな仕組みもない。

ただ、キャンプブームや登山ブームの流れや、筆記試験だけで取れるということもあり、20代、30代の狩猟免許取得者が増えてきているという。ただ、単独では狩猟ができないし、獲物の処理も人に教えてもらわなければならないので、3年後に更新する人はほとんどいないという。加えて猟友会に行ってみると、言い方は悪いがベテランのおじさんたちはやはり怖い(笑)。それで面倒くさくなって、猟友会にも近づかないという構造がある。

そもそも江戸時代までは食物連鎖の頂点にいるニホンオオカミがイノシシとかシカなどを獲っていたことで生態系のバランスが保たれていた。アメリカがイエローストーン国立公園でやっているように、日本も山にオオカミを放てばいいんじゃないかと言っているんだけど、それを言うと叩かれてしまう(笑)」。

中村弁護士は「実は池上さんは私の師匠だ。まさに池上さんにナンパされて砂川の猟友会に加入した。最初は趣味のつもりでやっていたが、仕事になっていた」と苦笑していた。(『ABEMA Prime』より)

この一件以来、断る猟師の方も多いと思うんですよね。

だって、良かれと思ってクマを駆除してやったら、とんだしっぺ返し食らうんですから。。。

※あえて“してやったら”と表現しました。

山中で緊急性のものはほとんどないと思いますが、住宅地でクマが暴れていたら被害が出る前に

射獲するのが当たり前でしょう。

ですが法律を遵守するあまり、クマを見守って次々と被害が出た事件もありました。

こちらは住宅街ですので発砲は出来なかったでしょうが、テロリストでさえ寄せ付けない自衛隊が

クマ1頭にいいようにやられたのは事実。

対策としては、警察や自衛隊が民家に出没したイノシシやクマに対して発砲できるよう

法改正するというのは、どうでしょうか?

警察の拳銃ではクマには効かないかもしれませんが、十数発撃ち込めばどうにかなるでしょうし

事件後、正当な発砲でしたと記者会見すればいいだけですから。

僕らは地域住民の方には大変申し訳ないですが、猟銃の所持の方が大事ですので。。。

カシン
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