おはようございます、よりよりです。
前回のニュース記事の続きです。
結局はイノシシにワクチンを投与して感染を防ぐしかない。しかし、白頭大幹に沿って移動する韓国の野生のイノシシ(推定6万-13万頭)を捕まえて注射をするというのは現実的に難しい。このため、「餌ワクチン」、すなわち餌にワクチンの成分を混ぜ、イノシシにこれを食べさせてASFに対し免疫力を持たせるという方法が研究されている。
韓国では疾病管理院が中央ワクチン研究所・忠南大学と共に国内のイノシシの分離株を利用して「韓国型ワクチン」を開発している。環境部と民間企業のコミファームは、米国で開発されたワクチン候補株を取り入れて適用する案を協議している。問題は実験だ。ワクチンに効果があるかどうかイノシシを相手に実験しなければならないが、この条件すらきちんと確保できていない状態だ。動物実験をする実験室も不足しているのが実情だ。民間企業では「野生のイノシシを相手に早く実験をし、その結果を見るべきだ」と主張しているが、環境部は「その過程でASFがさらに広がったらどうするのか」と反対している。
世界的に見ても開発されたワクチンがなく、「かかると死ぬ病気」がASFだ。2019年にASFが初めて発見された中国では、ASFが風土病として定着するのを防ぐため、国を挙げてワクチン開発に着手しているところだ。韓国の業界では「イノシシ用『餌ワクチン』が出なければASFの全国拡大は時間の問題だ」と懸念している。政府はこれまで広域フェンスや死骸捜索戦略などを実施してきたが、2年以上にわたって流行拡大を防げていないからだ。政府はイノシシの餌にワクチンを注入する「餌ワクチン」を2024年までに開発するという方針だが、容易ではない状況であり、家畜の豚が感染した場合に接種するワクチンの開発も進んでいない。
環境部はASFが近いうちに慶尚南道・全羅北道・全羅南道などほかの地域にも広がるとみて、27日に各道の公務員を対象とした防疫教育を開始した。環境部関係者は「今は農家にASFが拡大するのを防ぐことに集中する。長期的には餌ワクチン開発に総力を挙げることになるだろう」と語った。
まず、大前提としてこのニュース記事にあるアフリカ豚熱(ASF)と
日本で感染が拡大している豚熱(CSF)とは全く別の病気です。
この図が非常にわかりやすいんですが、致死率がより高いのがアフリカ豚熱で
日本で拡大している豚熱の方は、経口ワクチンを米ぬかやトウモロコシなどに混ぜて
イノシシが食べるように置きますが、アフリカ豚熱の方は有効なワクチンがなく
フェンス(鉄柵)などで防護する他ないのが現状です。
またイノシシを捕獲するにあたって、欧州と日本との捕獲環境の違いなども
わかりやすい図がありましたので、ご紹介したいと思います。
まさしくこの図のように、平地にて猟銃でイノシシを捕獲していました。
あとはハンターの人数が日本は少なすぎですね…。
これは猟銃所持許可のハードルが高すぎるのと、猟銃に対してある種一定のアレルギーがあること
が、挙げられると思います。
話を戻しまして
韓国だけでなく、中国、北朝鮮、モンゴル、ベトナム、カンボジア、香港、ラオス、フィリピン
ミャンマー、インドネシア、東ティモール、インド、マレーシア、ブータンのアジア15の国と地域
その他、ヨーロッパや南北アメリカ、アフリカ、オセアニアなど、世界中で拡大している
アフリカ豚熱(ASF)に対しての有効なワクチンがない中、ワクチン開発が急務となっていますが
なかなか厳しいのが現状です。
新型コロナウイルスといい、目に見えないウイルスの脅威に怯える日はまだ続きそうです。